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スポーツマンになりたい (KG-R)

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先日、「スポーツマンシップとは何か?」という題名の論文を読みました。スポーツに携わる者として、考えつづけるべき問いだと思ったからです。

たとえば、前回のブログで取りあげたペナルティスタートの是非を問う際にも、スポーツマンシップという視点は必要です。青レースでのパイレーツ行為やサブアカウント使用などが厳しく取り締まられているのも、スポーツマンシップが存在しているゆえのことでしょう。

人によってスポーツに求めるものは違うでしょうが、スポーツを普及してきた人たちの狙いは人間教育、人間形成だ、とその論文には書いてあります。つまり、立派なスポーツマン(≒成熟した人間)を育てるために、スポーツの文化が広められていったようなのです。
何人もの人がスポーツマンシップを定義してきたようですが、どの人の定義にも「勝利が何よりも重要である」というような項は含まれていません。勝利のために(競技中や練習中に)最善を尽くすことが大事だ、とは書かれています。もし勝者になることだけがすばらしいのだとすれば、あまりにも多くの競技者がスポーツマンになりえないことになってしまいますからね。したがって、スポーツする人全員がスポーツマンになることは理論上可能というわけです。

私がおもに関わってきたスポーツは、バドミントンとセーリングです。体感としては、バドミントンよりもセーリングのほうがおっかないスポーツだと思っています。
バドミントンは、試合の始まりと終わりに対戦相手と挨拶をかわすだけで試合中はほとんど話しませんから、ピリピリすることはほとんどありません。一方で、セーリングは対戦相手と会話をすることがあります。しかもプロテストをするしないという局面だったり、船がぶつかるぶつからないという局面だったり、なにかと必死になってしまいがちです。

セーリングで特におっかないと思うのは、初対面の人や、顔は知っているけど関わりがほとんどない人から怒鳴られたり、タメ口かつ強い口調で何かを言われたりすることです。そういう言動はまったくもって礼儀正しくないですし、相手への敬意が足りません。
「スターーボーーーード!!!」とかは可愛くて問題ないものですが、「よけたから回れよ!回れ!おい回れ!ふざけんな!」とか「ルームねーよ!ラップしてねえだろぉ!入ってくんな!」みたいなことを、相手をけなすようなひどい語気で言うのは、いくら航路権を持っていたとしてもよくないことだと思います。
私も、航路権を主張するときに相手への敬意の欠いた発言をしたことが何回かあります。新入生だったころは、あれほど他艇の船員や同乗している先輩の怒声が怖かったのに、時がたってすこーしうまくなってきた頃に調子に乗ってしまったみたいです。思いだすだけでも恥ずかしいとは、まさにこのこと。

何かしらのスポーツに取り組んでいる人で、自分の限界が見えているような気がして足踏みしている人(私もその1人)には、スポーツマンシップについて考えてみることを私はおすすめします。
スポーツマンになるための修行がまだまだ必要な私が今考えている、スポーツマンシップの定義を書きのこして、このブログをしめます。

「スポーツマンになろうと努力しつづける姿勢を持つことがスポーツマンシップである」

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