こんにちは、Sohei NIPPONです。
ブログ書かなきゃ、マッチレースとチームレースの解説ページも作りたい、ああ、ボットに機能追加もしたい、とやりたいことは山ほどあるのですが、年度末のバタバタやら、怠け癖やらで、ついつい後回しになっております。
KG-Rさんが、勇気ある挑戦状企画にトライした上に、有言実行でブログ2本を書いて下さっているので、今回は三度目の挑戦で見事プレッシャーに打ち勝った彼に敬意を表して、いいチャンスなので、がんばって書くことにしました。
今日も堅いテーマですみませんが、僕の頭の中でなんとなく考えている「eセーリングの意味合いって何だろう」「これから先eセーリングはどうなるんだろう」を徒然に書き殴っていきたいと思います。
まず我が国のセーリングの代表団体であるJSAFこと(公財)日本セーリング連盟の事業計画から見ていきましょう。なおJSAFの目的は「セーリング振興を通じて国民の心身と海洋思想の健全な発達に寄与し、海洋環境の保全を図る」ことです。
今年度はTOKYO2020が開催される(略)そのために、JSAF が設定した Vision である「もっと身近になる」「関わり続ける」「もっと強くなる」の 3 つを実現(略)
1.もっと身近になる(Easy Access)
(1)一般の認知・関心の向上
(2)気軽に始められるモデルづくり
(3)ファン拡大を通じた JSAF 会員数増加2.関わり続ける(Open Community)
(1)より健全なセーリング文化の醸成
(2)海洋教育やマリンスポーツと連携した社会貢献
(3)普及や強化を担う所属団体の支援3.もっと強くなる(High Performance)
公益財団法人日本セーリング連盟 2020年度事業計画より引用https://www.jsaf.or.jp/koukai/2020/2020%E5%B9%B4%E5%BA%A6%E4%BA%8B%E6%A5%AD%E8%A8%88%E7%94%BB.pdf
(1)ジュニア世代からの連続性のある強化
(2)世界トップレベルの選手を輩出し続ける
(3)選手を知り、応援したくなる環境づくり
ほらほら、3つともeセーリングと、とても相性がいいですよね。
・ヨットレースは海上での競技のため、一般市民が生で見ることも、映像で実況中継されるのも難しいですが、その点 eセーリングは映像化しやすく、ネット拡散とも相性がいいので、一般の目に触れやすい。
・セーリングは、初心者が初体験するために、ハーバーに連れ出して、濡れても良い服装に着替えさせて、安全対策して、とハードルが非常に高いですが、eセーリングならスマホかPCがあれば5分で初体験できる気軽さ。
・ゲームから始めた人が「本物のヨットを操縦してみたい」という動線は十分に有り得る。
・さまざまな社会的事情・身体的な事情でセーリングを離れてしまった人を、eセーリングなら呼び戻しやすい。
・子ども世代が、保護者・指導者の付き添いなしで、一人で練習・学習できる。
・コロナだろうが、積雪だろうが時化だろうが、夜中だろうが、365日24時間訓練できる。
上記のとおりバーチャルレガッタが、セーリング競技の普及と振興のために、とても有益なツールの一つであることは間違いないと思います。
次に eスポーツの環境分析と、これからの流れ見てみましょう。
これまでの歴史的経緯と現状はWikipedia の「Eスポーツ」の項目に譲ります。
おそらく中期的にeスポーツの間違いない流れとしては;
・IT技術・VR(仮想現実)技術の向上により、eスポーツのリアリティは更に加速的に向上する。
・デジタルネイティブ世代のスポーツ選手が、バーチャル技術をスポーツトレーニングに取り入れる機会は、今後ますます増えると思われる。
・市場経済で成長産業となりうるジャンルなので、社会的リソースも投入されやすい。
一方で、少し気になる流れとしては、国際オリンピック委員会(IOC)が「eスポーツ」と「バーチャルスポーツ」を線引きしつつあることです。
・オリンピック理念は、暴力要素を含む戦闘ゲームや、スーパーマリオなどゲーム依存症を誘発するような身体的・精神的健康を害するものとは相容れない。
・なので、オリンピックが前向きに取り入れるものは、実際に室内で自転車やローイングマシンを漕いだりする身体要素を含むシミュレーターや、FIFAサッカーゲームのように、実際のスポーツを模した「バーチャルスポーツ」のみを対象とする。
Olympic Agenda 2020+5 https://www.olympic.org/olympic-agenda-2020-plus-5 を独自解釈
ということらしいです。
ここからは私感ですが、eセーリング(Virtual Regatta)は、実際のスポーツを模した「バーチャルスポーツ」に属しているため、スポーツ界側から切り捨てられることは心配はないかと思います。ただし、気を付けるべきことは、ユーザー数・市場経済規模の大きさで言えば、前者の「戦闘ゲーム」「ビデオゲーム」が圧倒的に勝っているということなのです。
なので、打算的・日和見主義的ですが「バーチャルスポーツは、eスポーツとは別物だ」と喧伝するのは、決してバーチャルスポーツの発展にとっては良い話ではないのかな、と思ったりしています。あくまでもeセーリングも「eスポーツ」という括りに残って、JeSUなどの経済界とも連携・協働して発展すべきではなかろうかと、個人的な意見ですが。
最後になりますが、10~20年後のeセーリング、ひいてはリアルセーリングのために、eセーリング理念の草案みたいなものを箇条書きしてみたいと思います。
・eセーリングは、リアルセーリングの発展に寄与すべきものであり、リアルセーリングより優先されることがあってはならない。
・eセーリングが信頼される競技になるために、可能な限りリアルセーリングに近づかなくてはならない。
・eセーリングから、身体的または精神的な健康を損なう要因は、徹底して排除しなくてはならない。
・eセーリングは、スポーツマンシップとフェアプレイの価値を尊重しなくてはならない。
・eセーリングが成長するためには、公正であることと同時に、何より楽しく、面白くなくてはならない。
・eセーリングは、トップセーラーから初心者まで大多数の意見を尊重したコミュニティを形成しなくてはならない。
・eセーリングが発展するために、選手コミュニティは、JSAFを始めとするリアルな組織団体や、潜在的なパートナー・スポンサー、そしてグローバルコミュニティと良好な関係を維持して、連携協力をする努力を欠かしてはならない。
・eセーリングは、青少年の健全育成とセーリングの未来永続的な発展のために、次世代・子どもたちへの教育・指導を積極的に行わなくてはならない。
ついでに、バーチャルレガッタの技術的な未来も夢見てみましょうか。
・現状の風の強さ・振れだけでなく、潮・波の要素も実装されている。
・ボートチューニング・セールトリムの要素も取り入れられる。
・バーチャルレガッタ社を越える大資本が、バーチャルセーリングに参入する。
・シート引き、ウィンチや、ハイクアウト・トラッピーズなどの身体的要素が少しずつ取り入れられる。
・艇体・艤装・風、水しぶきまで再現した大型筐体のシミュレーターが開発される。
・オリンピックのメダル種目となり、一般的な社会ニュース・スポーツニュースにも取り上げられるようになる。
あたりでしょうか。
なんか、例によって短時間で書きなぐったので、全然まとまらない・精査されていない文章を長々と書いてしまいました。次はKG-Rさんにお願いしたいな。
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