艇種紹介、AC75です。
開発年 | 2017年 |
全長 | 22.7m(75ft) |
乗員 | 11名 |
形状 | フォイリング・カーボンモノハル |
2021年に決勝を迎える第36回アメリカズカップのために、2017年から開発されたボックスルールのクラス艇。キールが無く、フルカーボン製で軽量化し、可動式の片側水中翼のみでヒールバランスを取り、T型フォイリングラダーを併用してフォイリングする。タック/ジャイブ時は、両側の水中翼を降ろして着水せずに旋回可能。
マッチレースが中心であるアメリカズカップのために、大型艇体でのダイナミックなマニューバリングと攻撃的なスタートが特徴。
上り限界 | ◎ 10° |
ピンチング | ×失速大きい |
最大艇速到達時間 | ×時間がかかる |
クローズVMG | 43° 34.5kt |
ブローでの艇速変化 (上り) | 〇大きいが加速に時間がかかる |
上りドライブ (VMGから更にベア加速) | △やや有り |
ジブアビーム最高速 | 110° 48.9kt |
スピン判断角度・セット時間 | — |
スピンリーチ最高速 | — |
ランニングVMG | 153° 44.2kt |
下りブローでの艇速変化 | 〇風速に比例。加速に時間がかかる |
下りドライブ (VMG最高速からラフ加速) | ×ほぼ無し |
下りピンチング | ×失速大きい |
F50ほどではないにしろ、加速に時間がかかるため、タック時はベア加速が有効です。上りはブローにも素直に感応する一方で、ピンチングは失速が大きいため、基本BestVMGでブローと振れをバランスよく追うのが良いでしょう。
ランニングでは、他艇にはない特徴として風速13kt以下で大きく角度が落ちるのと、風速20kt以上のブロー上限があるため、振れ重視で走ります。上マークのロング側選択も重要です。
旋回半径が大きいのと、横に張り出したハイドロフォイルも艇体の一部です。
ブランケ範囲はF50のそれに近く、クローズもダウンウィンドも、真風下ではなく進行方向後方に伸びます。
風上側に上がっているハイドロフォイルも艇体の一部ですので、スタートラインをアビームで流す際にはみ出たり、マーク回航時で触れないように注意しましょう。ただしリコール後のOUT判定や、バウンダリのコースアウトに関しては「艇体の中心が、境界線の中心を越えた時」で若干異なります。
旋回半径も大きめなので、バウンダリはF50より早めにタック/ジャイブしましょう。
クローズで最大艇速まで加速するのに時間がかかるため、タック後に軽くベアするのが良いでしょう。小さく短時間のベアで十分に加速するので、大きな動きは必要ありません。ベア to ベアタックについては、旋回がかえって遅くなるのではないかと言う疑義が生じています。
F50同様に、真風下ではなく、進行方向後方に長く伸びるブランケ範囲です。ダウンウィンドでも、風下並走または真後ろに長く伸びるブランケなので、先行艇に対して無力です。
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