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過去のヨットと未来の風 (KG-R)

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本棚の書類を整理していたら、美術館のパンフレットが出てきて、そこにはヨットの絵が載っていました。たしか高校生のときに学校の行事で見にいって、そのとき私はヨットと関わりがなく、絵にヨットが描かれていたという印象はありませんでした。新印象派の特別展を見にいったらしく、パンフレットにはジョルジュ・スーラとポール・シニャックの絵が載っていて、ほとんどの絵にヨットが登場していました。ポール・シニャックがヨットに乗っている写真も載っていました。画家もヨットに乗ってたんだなあ。これをきっかけに、ヨット好きな画家を探してみようと思いました。……。

この短さではブログを終われないので、なんとか話をつなげます。
意識していないものは目に映らない、という現象はいつでもどこでも生じています。海面観察でも同じことが起こります。
私の例でいくと、ヨット乗りたての頃は海面を見ても何も感じず、乗っていくにつれてヨットの挙動と海面の関係がわかってきて、海面の色の濃淡がなんとなくわかるようになり、コースを引く練習をしていくうちに風の振れ方が気になってきて、ブローの形がなんとなくわかってくる、という流れでした。

VRIでは、海面がわかりやすく見えることが多いです。それは視点の高さ、自由さ、あと電子的な晴天のおかげです。リアルヨットでは、天気や太陽の位置によって海面の見やすさが変わったり、低いところからしか海面を観察できなかったり、視界をさえぎる物が多かったりと、何かと海面があてにならないことがあります。
つまり、リアルヨットにおいては、海面を分析できるように練習することと同じくらい、海面が見えなくても振れを予測できるように練習するのも大事なのではないかと考えます。実際、私は海面よりもコンパスを頼ることが多く、それでも良いコースをそこそこ引けちゃいました。
リアルレースはコースが長いので、スタート時には海面に表れていない遠くの振れを利用することがおそらく多いと思います。だからこそ、風向の記録からの振れ予測が有効になるのですが、VRIではコースが短く海面がはっきり見えるので、見えていない領域のブローや振れを予測しなくてもほとんどの場合勝てます。

しかし、と私は思うのです。それは私が現状、予測できないからしないだけで、予想できなくてもけっこう勝ててしまうだけで、予測できたほうがより強くなれるのかもしれません。
ということで、その練習をしていこうと思います。課題を見つけたので、またVRIに熱中できるぞ~。

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