新しいセーラーが生まれるこの季節。大学では新歓が行われていることでしょう。コロナ禍であまり外に出られなかった反動で海に飛びだす新入生が増えることを期待するばかりです。海はいいぞ~。
さてさて、VRIの存在が多くのセーラーに知れ渡っている現在、悩ましいことがあります。
「新人セーラーにどのタイミングでVRIを紹介するか」
「新人セーラーとどのくらい一緒にVRIを練習するか」
「新人セーラーのVRI自主練にどのくらい関与するか」
ヨットレースがどんなものかを教えるための便利なツールであることは間違いないので、紹介だけならいくら早くてもいいと思います。新人はレースよりも前に覚えることがたくさんあると思うので、少し遅くったって問題はありません。ヨット始めたてですぐレースに出る、ということはあまりないと思いますから。
難しいのは、新人が実際に自分の手を動かしてVRIをプレイするときの話です。
まず事実として、約2年前、コロナ禍が始まったあたり、VRIを集中的にプレイしていたセーラーが日本にはほとんどいませんでした。ゲームの認知度が上がってきても劇的な変化はなく、ボチボチやる人は増えましたが、熱心に狂ったようにやりこむプレイヤーはごくわずか。
そのことから、セーラーとゲームの親和性があまり高くない、という推測ができます。私は元々ガチガチのインドア派だったので、たまたまピタリとVRIにはまっただけのラッキーボーイだったのでしょう。
つまり、いくらVRIがリアルヨットレースに役立つことを新人や後輩などに教えたとしても、そして役立つことを彼らが理解したとしても、「じゃあ、やりこむか!」となる確率はきわめて低く、多くの人はボチボチスタイルに落ちつくか、誘わなければまったくやらなくなるかという感じだと思います。そういう人たちのことを悪く言うつもりは毛頭なく、これまでの経験を踏まえるとそういう状況だということをお伝えしたいだけです。
ある時点で各人のモチベーションが違うのはあたりまえのことで、ヨットレースで勝ちたい、ヨットレースをもっと楽しみたい、と思うからこそ「VRIをやろう」と思えるのであって、ヨットレースの何が楽しいのかまだわからん、という段階の新人はVRIをたまにやるくらいのほうが健全だと言えます。
操作とコースがひと通りなじむ段階までは、VRI好きの先輩がときどき強引に誘って、練習に付きあってあげるといいかもしれません。
VRIは自主練を強制してしまうと、ブラックヨット部になりかねませんし、何よりそんなことでは上達につながらないでしょう。いかに自らやりこもうと思わせられるかが大事になってきます。
そのためにはどうすればいいのか? それは先輩たちが考えてみてください。
最後に大学始めのセーラーに向けて。
いつかのブログでも書いたかもしれませんが、引退までの練習時間は限られてます。並みの練習では、とうてい経験者セーラーや社会人セーラーに追いつくことはできません。
どうしても勝ちたいなら、どうしてもどうしてもどうしても勝ちたいなら、いっそのこと日本一になりたいなら、VRIが味方をしてくれるはずです。圧倒的に足りないレース経験を補ってくれます。海上練習も忘れずに!
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