みなさんこんにちは。優月です。
前回のブログの最後に次回は2Dスタートを扱うと書いたのですが、Youtubeのほうで扱ったので気になる人はそちらを見てください。
タイトルを見てセイバーメトリクスとはなんぞや?と思った人も多数いるでしょう。
セイバーメトリクス (SABRmetrics, Sabermetrics) とは、野球においてデータを統計学的見地から客観的に分析し、選手の評価や戦略を考える分析手法である。
Wikipedia
よくわからん人は、野球において投手の勝利数やホームラン数などの結果の数字ではなく、得点に対する寄与や選手自体の能力を評価するものだと思ってもらえればいいです。
個人的にですが、多数の同意が得られると思いますが、VRIの順位は理想的なコース(最短最速コース)を100点としたときに、最短コースからの逸脱度で減点されていく、減点方式で決まると思います。
減点される要素は、コースミス、リコール、スタート時のペナルティ、レグ中でのペナルティ、マーク回航時でのペナルティなど多数あります。
私の負けパターンは下マークでのペナルティです。これを受けてしまうと感覚的には5位以上でのフィニッシュは難しいと思ってしまいます。まぁ、下マークが混雑する順位帯にいる時点で得点期待値は低いのかもしれませんけど。
逆にリコールやスタート時でのペナルティに対しては下マークペナルティに比べると大きな減点ではないように思えます。皆さんもリコール程度では終戦したなとは思わない人が多いのではないでしょうか?
直感的なものですけど、下マークペナルティとスタート時のペナルティとでは逸脱度が違う、つまり順位に対する寄与度が異なると思うのです。
しかし、あくまで直感的なものにすぎない。そこで考えたのがVRにおけるIセイバーメトリクスです。多くのデータを採取し、ペナルティの逸脱度を測定しようということです。しかしながら、理想コースの定義が難しいうえに、ペナルティを受けたレースの逸脱度は単純に受けたペナルティだけでなく、その後のブランケットやタックせざるを得ない状況(引きたいコースを引けない)などの逸脱度を含めた逸脱度ですので、帰属が難しい(個々の逸脱度を測るのが困難)ため実用的には逸脱度ではなく、ペナルティを受けた際の順位期待値を測定しようと思っています。つまり、あるペナルティを受けた際の順位は何位程度ですよっていうデータベースを作る。
セーリングというのは非常に複雑です。その原因の最たるものは風です。風はある一定の法則で振れたり、あるいは予測できない振れを起こします。
このことがVRIにおけるセイバーメトリクスにも影響を与えます。ペナルティ一つとっても右に振れている、左に振れている、次は右に振りそう、左に振りそうなど状況が多岐にわたるからです。さらにはVRIには多くの艇種がありますから、VRIにおけるセイバーメトリクスが根拠のあるものになるには多くの時間を要するでしょう。
多くの時間を要して完成するであろうセイバーメトリクスはどのような恩恵を私たちにもたらすのでしょうか?
具体例をあげましょう。昨夜に行われたSaturday night regatta の最終レース、私は5位以上をとればファイナル進出という状況でした。艇種は49er、有利エンドは下スタ、上マークまでは左が有利そう。私は上位に入るために下から出しました。
もし、セイバーメトリクスがあったなら私はどこから出したでしょうか?下が混雑していなかったので結果的には良かったのですが、混雑していたら?またその際の上スタートの得点期待値は?下スタでのスタート失敗の得点期待値は?両者を比べることで合理的な判断を下すことができます。
VRIにおけるセイバーメトリクス。最初はペナルティの逸脱度が異なるくね?なんて思いつきからいろいろ考えたものですが、完成したらなかなか面白いデータになるのでは?と思っています。完成させるのがとてつもなくめんどくさいですが、、、
ここまでセイバーメトリクスについて語ってきましたが、今回ほんとに伝えたかったのはペナルティの逸脱度は場面によって異なるので(多分)、大胆に攻めるポイントや守りに入る場面は切り替えないといけないよねってことでした。
次回はマッチレースの戦法とか書こうかなと思います。動画を用意したいので、間に合わなければ題材を変えるかも。その場合は艇のカラーリングについて書こうと思ます。ではでは。
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